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活動レポート

イルカのアイコン スナメリ観察&小さな地球「みらいへ」体験航海を実施しました(前編)

こんにちは。ボランティアスタッフのエリンギです。
去年好評だった帆船みらいへとの共同企画が今年も実現。2023年6月17-18日の二日間でスナメリ観察&小さな地球「みらいへ」体験航海を実施しました。今年の航海は姫路港~神戸港まで。

「五感を使って海を感じよう!」様々な体験から、船とスナメリを通して地球環境について学び、考えるプログラム。
その道中での出来事や体験をご紹介します。いざ出港~!!

海と陸をつなぐ港にて

今年のスナメリ観察は日帰りコースと1泊2日コースがあり、全日程で大人10名・子ども6名+アイサーチスタッフとみらいへクルーの皆さんで航海をしてまいりました。

9時半から受付を済ませたら、荷物をいったん船に置いて一度船の外に集合。
一日一緒に船で旅するのですから、最初に仲良くなりましょう!と、まずはお互いにどんな方なのか知るための自己紹介タイム。自己紹介に続き始まったのは、大人も子どもも真剣勝負!!海の生き物に例えた全身じゃんけん大会や名前を呼びかけながらタッチロールして早くゴールを目指すチーム戦などの簡単なゲーム。話だけ聞くとどんなゲームか気になるでしょう??(笑)イベントご参加の際リクエストしてみてくださいね♪

緊張がほぐれたところでイルクジクイズ&スナメリのお話~!
これから探しに行くスナメリがどんな生き物なのかを皆でしっかり確認して、スナメリがくらす海を守るクリーアップ活動へと向かいます。
管理されている港なのでぱっと見、綺麗なところなのですが…、なかなかみんな前に進んでいかない。
支度を済ませ追いかけた私も合流してみると、そこには意外にもゴミがたくさんあったのです!!!

「海にゴミが行ってしまう前に…」との皆さんの熱い眼差しがしっかりゴミを捉えていました。「あっちにも、ここにもごみがあるよ!」と教え合いながら拾ってゆく子どもたちや、ごみが取りにくい場所では大人も皆で協力して1つのごみを拾う姿も。
船着き場の入り口に生える雑草に絡まって古く朽ちたビニールから釣り場近くに落ちていた折れた釣り竿まで、終わってみると本当にたくさんのゴミがあり、衝撃を覚えつつ、いざ船に乗り込んでいきます。

スナメリいるかな

実は事前調査で姫路港へ行ったときは、出港後すぐスナメリを発見。
なので、その経験を活かし、姫路港を出たらすぐに調査開始!!です。
帆船みらいへの素晴らしい体験やお話はひとまず調査をしてから…後のお楽しみ♪となります(笑)

船の出港。
ボーンボンボン…とじゃんけん大会でも強さを見せた参加者様が銅鑼で合図を出してくださり11時に姫路港を出発。

この時すでにカンカン照り!夏の始まりをつよく感じる気温でした。加えて行先は海の上。陽を遮るものなどありません!水分補給もしっかり行い活動開始~。波はなくスナメリ探しにはピッタリなお天気でした。

背びれのないスナメリを探すのにはコツがいりそうです…。皆でひたすら海を眺めます。なるべく広ーく遠く、近くも見つめます。

港を出ると少し波が出てきましたがそれでもやっぱり穏やか。とっても素敵な海日和♪姫路港の特徴や魚について、ガイドを聞きながら船はどんどん進んでいきます。

お昼近くになってもスナメリは姿を現しません。同時に帆船の探検もしつつ、それぞれの楽しみ方をしました!本物の海図を真剣にのぞきこむファミリー、舵を取り船長に変身する子どもたち(^^)なかなか体験できないことをそれぞれに体験していただけたのではないでしょうか。

スナメリ食堂で海を知る

だんだん船にはご飯を知らせる香りが広がり、朝からの活動ですっかり腹ペコになったみんなに嬉しい時間がやってきました!
船の中では、限られたスペースに限られた材料しかありません。水も蛇口をひねると出てくる無限の液体ではなく量が計算され決められた量しかない貴重なお水なのです。なので、船のお料理は質素なんだと勝手に思っていた私は、去年の航海で出た毎食美味しいごはんにとても驚いた記憶があります。

今年も楽しみにしていた甲板でいただくご飯は、スナメリ食堂と題され、実際にスナメリが食べているであろう海老やしらすが登場しました。「料理はあったかいうちに食べてほしい」と料理長の心あったかい思いで作られたお昼ご飯。味覚でも海を存分に感じることができました。「いただきます!!」なんと小鯛までお皿に並んでいて、びっくり豪華なお昼ご飯となっておりました。なにより美味です~!

大きな海をすくってみたら

腹ごしらえの後はまた、みんな会いたいスナメリ探しです☆
今年は、「帆船にすごく興味があって…」と教えてくださる方や、「スナメリ大好き!!」なファミリーが集まってくださり海の風を静かに楽しんだり、時に談笑したりと終始ほんわかした航海となりました。

午後は、海をもっと細かく観察するために、プランクトンネットを海に投げ入れます。
こどもたちは「何が起こるんだ??」と不思議な顔をして集まってきます。

しばらく海に泳がせて引き上げてみると…なんだか凄そうだ…
見るからにネットがパンパンになっています。

「さぁ、実際に中身を見てみよう!」透明の器に流しいれた海水は…ピンク…。
見間違いではありません!ピンクになっていました。

どんな生き物が入っているのか興味津々!ピョコピョコしているちっちゃい点々(プランクトン)、フワフワしているクラゲの赤ちゃん、一瞬で目の前を横切っていく海老の赤ちゃん、本当にたくさんの生き物がいました。

そして驚くべきは自然の凄さです。皆で観察している間に容器の中ではピンクの水と透明の水、二層に分かれていったのです。見たことない光景に私も何が起こったのか一瞬分かりませんでしたがそれは容器の中で起こった【リアル赤潮】姫路港近辺は本当に栄養が豊富な素晴らしい海だということがわかる現象でした!

ついにこの瞬間がきた!

見ているばかりも少し退屈になってきますので、体も動かします。
船の先端は本当に気持ちよくて私も大好きな楽しい場所。バウスプリット渡りをします!ネットの遥か下は海面!最初は怖がっていた子も、戻ってきては「もう一回行ってきていい??」と何周も挑戦してみたり、風を浴びてみたり、初めての体験にドキドキしたりと色んな表情が見えておりました!

そんな時「スナメリいます!!!」
ワイワイ&ワクワクだった空気は一瞬でスナメリ一色に変わっていきました。
「11時の方向です!波の形が違いますよ!」
一生懸命伝えてくれますが波の形??私には一緒に見える―!!(笑)

ですが、いましたよ!!今年は私もちゃんと目撃しました!念願のスナメリです!!
多分誰よりもテンションが上がっていたことでしょう…。
そんなこととは知らずに優雅に泳ぐ二頭のスナメリ…。初めて見た時にも思ったのですが海で見るスナメリは本当に思った以上にグレーです。スナメリは体の色が変化したりもするんだとか…。

それ以降、本当にうれしいことに何度もいろんな場所でたくさんのスナメリ達が姿を見せてくれ姫路港に戻るまでに全員がスナメリの姿を目にすることができました。

群れを作らず数頭で活動するスナメリを広大な海で実際に見れたことは、思った以上の感動。
帆船が目当てで参加くださった方の心まで掴んでしまうスナメリはすごいですね。
本当にドキドキワクワクがとまりません!

興奮冷めないままあっという間に姫路港へ帰る時間に…。
下船前に、みんなで今日の航海を振り返ります。
スナメリはどんな所に住んでいるのか、どうしたらスナメリの住む海を住みやすいように保てるのか、などをじっくり考え、私たちヒトとスナメリのつながりを心にとめながら、旅の余韻を感じます。

この時すでに、もう皆さんと行く来年の航海が実現するといいなと楽しみすぎて待ちきれなくなっている自分がいました。その時は、今年は惜しくも参加できなかった方も私たちと一緒に海へ出かけましょう!1日目に参加いただいた皆様ありがとうございました!


陸からではわからない海を目の当たりにした2日目のレポート↓

スナメリ観察&小さな地球「みらいへ」体験航海を実施しました(後編)

イルカのアイコン 多摩川でクリーンアップ第一弾を開催しました

こんにちは。 ボランティアスタッフのはにぃるか。&あいです。
『比べてみよう! 川のごみ&海のごみ』と題して、クリーンアップシリーズの第一弾 多摩川編を5月28日(日)に開催しました。

川崎市内の稲田多摩川公園周辺(多摩水道橋~小田急線高架下)で陸と海をつなぐ「河川」に注目したごみ拾いイベント。
梅雨入り前の好天に恵まれ、スタッフ7名と12名の参加者の皆さん(大人9名、子ども3名)の計19名で、『イルカやクジラの棲む海を守ろう!』の掛け声で元気にスタートしました。

今回のリバークリーン企画は、川に落ちているごみを拾いながら、ヒトが暮らす陸地から出るごみが川をつたって、やがて海へと流れ着く様子を肌で感じたり、イルカ・クジラと川ごみの関わりを考える一つのきっかけになってくれたらいいなという思いから生まれました。
当日は、川に落ちているゴミを予想する「川ごみビンゴ」や、川に暮らすイルカたちのクイズを含む紹介プログラムを行い、お子さまから大人まで、ゲーム感覚で楽しんで頂くことができました。
グループに分かれて水際から内陸部にかけて拾ったごみを一ヶ所に集め、ごみの種類や大きさの違いを観察したり、量の多い順にごみを発表しながら自分の予想と比較しました。
予想をしてから拾うことで、よりワクワク感が増したのではないでしょうか♪

この日、特に多かったのはタバコの吸い殻やペットボトル、お菓子の包み紙でしたが、その他にも缶、びん、紙類、プラスチックごみ、乾電池、ブルーシート、自転車のサドルや部品、変色した液体入りの袋など、あらゆるごみを回収しました。
大きな水の循環の中、街に住む私たちの暮らしと、海に棲むイルカ・クジラの暮らしは、水でつながっている。
アイサーチ・ジャパンでは、ごみ拾いを通して感じたことや気付きを参加者全員で共有し合い、”水のつながり“のお話をする時間を大切にしています。 

🐬素敵なコメントや感想をたくさんお寄せいただきました🐳

✦ クジラや川のこと、ゴミのことも学びつつ、何より皆さんで楽しんで出来たのが良かった。
✦ 思ったよりもゴミが落ちていたので、自分の家の近くの河川敷もよく見てみたいと思った。
✦ 清掃活動はもっと環境問題に高い意識を持っている人しかやっていないのだと思っていたけど、自分でも参加していいんだ、と身近な活動として経験することができた。
✦ 何かしたいと思っていても情報やきっかけがなくて何もできていなかった。 思い切って参加してみて良かった。
✦ みんなで話し合える時間があって勉強になった。
✦ 落とし主が意図せずに落としたようなものもあったので、自分も気をつけたいと思った。
✦ ポケットやバッグに入っていたものが風に飛ばされてゴミになってしまっているのではないか(特に橋が近いので)。
✦ 珍しいゴミを見つけた時の驚きやこんなゴミが多いですね、と話しながら色んな人と共有しながらやれたのが良かった。
✦ ほんの1ヶ所の範囲で拾ったゴミでありながらも何袋ものゴミの量が集まり、多摩川全体だったらどんな量になっていたんだろうか?と思った。
海洋ゴミの1億何万トンという量を耳にするより、実際に拾ったゴミを目の前にした方がはるかに危機感も感じ、この問題について改めて考えさせられた。
✦ 私以上にゴミを多く見つけ拾った我が子、得意げな表情を見れたのも良かった。 みんなで拾うごみ拾いは、ただただ楽しい時間であっという間に終えてしまった。
✦ あまり張り切ると疲れて長続きしないので、生活の中で見かけたごみを自然に拾うのが当たり前な意識が広まれば、ひとりひとりがそんなに頑張らなくてもゴミが少なくなると思う。
✦ 楽しめることが一番続けやすいと思う。 そして他の参加者の方のお話も聴けて、私自身ももっと大好きなイルカやクジラ、海のために出来ることをもっと行動していきたいなと刺激を貰った。

参加者の中には、“みんなのちきゅう”というwebメディアのアイサーチ記事を読んで、お友だちを誘って参加してくださった方もいました。
人と人のつながりが広がっていくこと、嬉しい限りですね。
“みんなのちきゅう”は、環境保全に取り組む人たちをつなぐwebメディア。
毎月、代表相良の記事が掲載されています。 他にも、地球に優しい様々な記事が載っているので、オススメです! https://minchiki.com/

最後は、ごみの回収をして下さるゴミ清掃員の方々への感謝の思いを込めて、丁寧にごみ分別をして無事終了。 ごみを捨てた先には、拾って下さる人や回収して下さる人の存在があるということを全員で体感できました。
一緒に活動してくださった皆様、ありがとうございました!
今回のリバークリーンで学んだことを活かし、第二弾のビーチクリーンでも川のごみと海のごみ比べができることを楽しみにしています♪

イルカのアイコン スタッフ研修でスナメリ調査をしました。 兵庫県 姫路港〜家島〜坊勢島

こんにちは、スタッフMです。
4月某日、関西スタッフ4人で研修を兼ねたスナメリ調査をしてきました!

10 時

姫路駅から姫路港へ

スナメリをまだ見たことのないメンバーもいたため、フェリーを待っている間に港でスナ メリの見え方や見つけ方を復習。 この日は姫路周辺海域でイルカやスナメリを見た、という情報も事前に入っていて一同ワ クワク、期待を膨らませていました。

11 時 50 分

家島フェリーで出発!

思っていたよりも大きなフェリーで快適★
それぞれ窓辺の席に分かれて海を見つめます。

姫路港を出港してわずか 5 分後…

なんと、スナメリが座っていた席の真横からにゅるんと姿を現しました!!! びっくり!!! どうやら船に気づかずにぼーっとしていたスナメリのようで、船に気づいて慌てて呼吸浮 上した模様。 人生初めての生の野生のスナメリをそんな間近に見られるなんて、ビギナーズラックの強 さ!幸先のいいスタートです。

スナメリは背びれがなくて、呼吸で水面に現れたときの背中を見つけないといけないとい う発見の難易度が高めのイルカ。 海面の状況が少しでも良くなければすぐに波と交えてわからなくなってしまいます。 船に乗っている間は海面に当たる日光の反射がかなり強くて、どれがスナメリなのか見分 けるのが難しい状況。 それでも、途中何度かスナメリの姿を見つけることができました。 (レポートを書いている私はスナメリを見つけられていません…)

12 時 30 分

家島上陸! お昼時なのでランチ❤

いろいろなお店がある中で、私たちは海の見えるカフェへ。 しらす丼や島エビカレーなど、海の幸メニューが満載。 どれも美味しそうで迷っていると、店員さんがふと海鮮丼にのっているお魚のメニューを 出してくださりました。

全員一致で海鮮丼に決まりました。 鯖は新鮮でないとお刺身では食べられないのに、この海鮮丼には鯖のお刺身が… 家島のお魚の新鮮さを実感。おいしい〜! スナメリたちも食べている魚を私たちも食べている、なにかわからない親近感に満ち溢れ ました…

ランチの後の動きは島の人に聞くのが一番、ということで店長さんにあれこれ相談させてもらいました。
店長さんは、釣りが大好きで神戸から家島に移住されたそうで。「南側の海岸で釣りをしている時に時々スナメリを見かけるよ」と、 島民にとってはスナメリの存在は日常の風景とのこと。なんとも、うらやましい!!!
前もって立てた予定では、陸からスナメリを探せるスポットを探す予定でしたが、南側の『坊勢島』へ渡り、そこから姫路に戻る海上ルートがあると教えていただき、島巡りに予定変更しました。

家島は海の香りが気持ちよくて、春の野草が生き生きのびのびとしていました。

13 時 50 分

家島から坊勢島へ

島と島の間なので海面は波もなく鏡のようにぺたーっとしていました。 スナメリがいればすぐに見つけられそうですが、今回は見つからず。。。 船の船長さんも「昔はいたんだけどな、ここ十数年は見ていない」とのこと。 スナメリのいる場所といない場所があるのか?それとも出没する時間があるのか?

坊勢島上陸!

船着場の岸壁の周りは魚影がたくさん。 そばの漁港では、漁師さんが網の手入れをされていました。ちょうど今はシラス漁のシーズン。 何十メートルもありそうな網に何人もの漁師さんで作業をされていました。

漁師さんのご厚意で、漁港の一角には魚の育成を行う施設を見せていただきました。大きな水槽に1 ㎝程度のヒラメの赤ちゃんたちがたーーーくさん。水産試験場でふ化させた魚を放流できる大きさになるまで育てているそうです。水族館でもなかなか見られないヒラメの赤ちゃんのあどけなさに心が奪われてなかなか水槽から離れられませんでした。

14 時 45 分

坊勢島から姫路港へ

次の移動の時間もあるので、島の散策は船着場の周りだけにして、姫路港へ。 さてここでもスナメリを探しましょう!途中弱く風が出てきていて、波が少しありました。 ボラが跳ねたり、カモメが優雅に風に乗っていたり、海を満喫です。

あー、姫路港に着くなぁ〜 と一抹の侘しさを感じていた時、 姫路港の入り口にある赤灯台の下に…!
スナメリ発見!
行きのスナメリとほぼ同じ場所なので同じ個体かも?
行き帰りでどちらもスナメリに出会えるとは〜。驚くばかりです。

16 時

姫路港から岸壁へ

船を降りて、今度は陸から見られるポイントがあるので、車で移動しました。 この時期、海上は夕方から風が吹きやすく、調査日は特に暴風が…(風が吹く前に船移動 ができてよかったぁ…) 姫路港の外はバリバリの荒波で突堤を歩いていたらしぶきがかかる始末です。 一方、姫路港の内側は突堤のおかげで穏やかな海。 風の当たらない場所に移動して 1 時間ほど姫路港内のスナメリを探したのです。 ボラはぴょんぴょん飛んでいたけれど、スナメリはいませんでした。

さて、今回の研修の成果は・・・

スナメリの姿を確認できたこと。
島の様子を見て回れたこと。
海の幸のありがたさを感じられたこと。
そして、 今後の活動のヒントを得られたこと…

たくさんの収穫がありました!

今回の研修は、6月のスナメリ観察会へとつながります。
昨年に続き、帆船みらいへでスナメリのくらす海を知る航海をします!!
詳しくはイベント情報へ♪

イルカのアイコン つながるマルシェに出展しました

こんにちは。活動レポート久しぶりのダイスケです。3月19日(日)に開催された、武蔵小杉の「つながるマルシェ」のご報告です。
もともとは3月18日(土)の予定でしたが、雨天予報だったため前日の金曜日に順延の連絡をいただき、19(日)に「骨と歯に触ってみよう」と「出張フリッパーズストア」を出展しました。

ブースを訪れていただいたのは、冊子の配布数から推計すると300名ぐらいかと思います。お客様層は親子連れが最も多く、その他にも人通りが多い場所ならではの幅広い方々に来ていただきました。
つながるマルシェ全体でスタンプ(シール)ラリー(景品有り)をしていることもあり、シール目当ての方も多少いらっしゃいましたが、多くの方が最後まで話を聞いてくださりました。

実物の骨や歯、ひげ板を通りに面したところに並べていたので、目に留まることが多かったようで、フラッと立ち寄っていただけるようでした。
スタッフは7名いたので、物販、呼込み、解説、冊子配布そして休憩もしっかりと取ることができ、スムーズに実施できました。
解説は一人が一家族または1グループを担当して最後の水の循環やごみの話までできるスタイルに自然になりました。同時に3グループぐらい対応できたと思います。

参加者アンケートでは、アイサーチ・ジャパンブースの評価が高かったとのこと。多くの方にお話ができ、スタッフも楽しい時間を過ごすことができました。
会場は風が強い時間もあり、日陰の時は大変寒かったですが、主催者さんからカイロの差し入れがあり、大変ありがたかったです。
主催のかわさき市民活動センターのみなさん、今回は出展機会をいただきありがとうございました。

イルカのアイコン <なおのイルクジライフ> 「ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所」編

「なおのイルクジライフ」では、アイサーチ・ジャパン代表の相良菜央が訪ねたイルクジに関わる団体や場所、イルクジや海について思うことなどをご紹介していきます。
今回は【ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所】です。

クジラを愛し、「おかえり」と迎える人。
まっすぐ海を見つめるその眼差しには、光が満ちているようでした。
自然の豊かな屋久島でザトウクジラの観察をする「ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所」という団体があります。
研究所の皆さんと話していると、心からクジラを愛していることが伝わってきてとても温かな気持ちになります。
先日、私もクジラ観察に同行させていただきました。

冬は暖かい海に訪れ、夏には北の海で生きるザトウクジラ。
日本では沖縄(特に座間味)や奄美での観測が有名ですが、屋久島でも定期観測が始められて何年か経ちます。ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所は、出来る限りクジラたちに負担を与えないように、岸からの観察を心掛けていました。
広い視野で海を目視し、ブロー(潮吹き)を見付けたら双眼鏡で観察。
ブローを見付けた瞬間のあの喜びといったら。格別です。
同じ空間に、同じ生命として、同じ時を共有していることに感動するばかり。

《写真提供:ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所 高田奈央》

クジラたちがのびのびとジャンプしたり、リラックスした様子でずっと同じ場所に留まって休む姿が見られるのは、研究所の皆さんの「やみくもに追いかけ回したり騒音などでクジラたちの生活を邪魔したりせず、彼らの目線に立って考えられる人であり続けたい」という熱い想いがあって
のことでしょう。
私は、目の前でゆったりと泳ぐクジラたちを眺めながら、改めてこの研究所の皆さんの心の在り様に感謝と尊敬の気持ちでいっぱいになりました。

屋久島は、森の奥深さも素晴らしい島ですが、海にもぐると青の世界の美しさにも驚かされます。
年間を通した降水量も多く、太陽・風・緑・水の恵みに潤う島のよう。
その全てがあるからこそ、クジラもその中に調和している・・・クジラや縄文杉だけを切り取って島を見るのではなく、自然のつながり、自然界の営み全てに“感謝”の気持ちを忘れずに、また訪れたいと感じました。そして、そう思ってくれる人が、増えますように。

春になり、北へ出発するクジラたち。「行ってらっしゃい」と、見送る人。
またこの島に帰ってきてくれるよう、この島の美しさが保たれることを、研究所の彼女たちと一緒に私も願ってやみません。

(文:相良菜央)

ヤクシマ・クジラ&イルカ研究所
屋久島でザトウクジラの観察をしている団体。クジラたちにできる限り負担を与えない観察スタイルが特徴。
https://www.yakushima-whale.com

余談のおはなし…

屋久島の海でビーチクリーンしていたら、箒が流れてきました。
これは、“もっと海をきれいにしてね”というメッセージ…?
なので箒も使って海のおそうじしてきました!
明るい未来につながりますように。

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