イルカ・クジラにぐっと近付いた 一日「科博でイルクジを学ぶ会」レポート part2
レクチャー「 鯨類研究の最前線を聞く! 」
講師:田島木綿子さん
イルカ・クジラにぐっと近付ける一日。午後の部です。
第一部は、大哺乳類展2の監修も務める田島木綿子さんをお呼びしてのレクチャーです。
まずは、今回の大哺乳類展の解説から。
『首の骨は、キリンもイルカもヒトも必ず七つあること。』
など、哺乳類に共通する事柄を挙げ、 「哺乳類とは何か」の基本的なところからスタート。
続いて、
『肋骨が胸部にしかないのは、肺呼吸をするために胸郭を膨らませて付随して呼吸をするためであること。』
『繁殖できたのは、胎生のおかげでお腹に子供を入れたまま食べ物を探すことが出来たから。』
など、 特別展のテーマにもなっている「哺乳類の生き残り作戦」を中心に解説いただきました。
私たち人間も同じ哺乳類なのに、知らないことがたくさんあり、自分自身と動物とのつながりを感じることができました。
生き物の本質であり、とても大切なこと
話の中で、特に興味深かったのは陰茎の話。
生き残るとは、子孫を残していくこと。
雌の膣に合わせて形を変えたり、トゲトゲにしたりと、 いかに子孫を残していくか、生き物たちは、さまざまな手段をとっているそうです 。
雄のたゆまない努力、子孫を残すための方法・・・
本当に健気だなと思いました。
研究とは何か?
後半は、田島先生の研究分野であるストランディングの話。
調査をする上で重要なことは、さまざまな分野の人たちにみてもらい、分野ごとの情報が合わさることで解明の糸口を探すことだと教えていただきました。
他ではなかなか聞けない貴重なお話が盛りだくさんでした。
「何かを知るためには、どうしたらよいか」を常に考え、行動することが「研究」だということを、改めて感じさせていただきました。
田島さんのお話を聞いていると、自分がまるで大学の講義を受けているようで懐かしく感じました。
今後のアイサーチでの活動も、幅広い年代の方々とともに海の環境を考えることで、広い視野で物事を考えていきたいです。
(レポート:きく)
イルカ・クジラにぐっと近付いた 一日「科博でイルクジを学ぶ会」レポート
Part1 「みんなで観覧した大哺乳類展2」編↓
イルカ・クジラにぐっと近付いた 一日「科博でイルクジを学ぶ会」レポート part1
Part3 「ワークショップ体験」編 ↓
イルカ・クジラにぐっと近付いた 一日「科博でイルクジを学ぶ会」レポート part3
イベント概要
2019年5月25日(土) 科博でイルクジを学ぶ会(会員・登録ボランティア限定イベント)