ICERC Japanの活動を支えるのは、たくさんの人の「イルカ・クジラや海の自然を大切にしたい」という想い。企画・運営・イベント実施などは、同じ想いを持った年齢も立場もちがう仲間たちがチカラを合わせて行っています。
ボランティアに参加しようと思ったきっかけや活動への想いを聞いてみました。
ダイスケ
「すべての生き物と共存共栄できる世界になってほしい」
ドルフィントレーナー、教材開発…思い返すと、僕はずっとサイエンスコミュニケーターのような仕事をしてきたのかもしれません。
しかし、このような仕事がゴールではなく、目標はみんなが生き物を大切にし、敬う世界になってもらいたい。そのためにボランティア活動をしています。イルカが持つ魅力を通して、すべての生き物が幸せに暮らせるためにみんなと一緒に活動していきたいと思っています。
アイ
水族館で出会ったイルカがとても幻想的で、心を奪われました。その光景を「絵にしたい!」と思ったのが、イルカたちを描き始めた最初のきっかけです。当時はイルカを「アート」として見ていたと思います。
気づけば、人生が大きく変わるように、海洋生物専門のイラストレーターとしての道を歩んでいました。
「イルカやクジラに関わる活動がしたい、何か一歩踏み出すきっかけがほしい。」その思いからアイサーチに思い切ってメールを送り、活動に参加し始めました。
よーこ
クジラやイルカと近くで会って彼らの鼓動を感じた時、とても幸せな気持ちになりました。
海は私たちと繋がっている。私たちも水とともに生活しています。海を感じながらゴミ拾いをしていると、とても楽しくなります。未来への優しい一歩へ…。
私は海を思い浮かべてクジラの潮吹きやイルカがリズミカルに泳ぐ姿を思い描くたびに、自然と笑顔になります。
ひとりひとりの海を想う気持ちが優しく広がっていきますように。
海の声に耳を澄ませていきたいです。
ボランティアに興味のある方へ
「イルカ・クジラのために何かしたい」という想いと「仲間でチカラを合わせる」気持ちがあれば、特別な経験やスキルは必要ありません。
自然環境を考える入り口を一緒につくりませんか?
まずはお気軽にお問い合わせください。
ドルフィンスマイル
オーナー あんりさん
あんりさんが、野生のイルカに興味を持ったのは、オリンピック選手の女性がバハマのイルカと泳いでいる写真集を見て「こんな女性になりたい!」と思ったのが始まりです。野生のイルカと泳ぎたくてオーストラリアならば出来るのではと海外まで行ってみたのですが、餌付けされているイルカだったり、上から見るだけだったり・・・思い描いていたのとは違いました。帰国後、日本でもイルカと泳げる三宅島や御蔵島のことを知り「私がやりたかったのはこれ!」と、東京都自然ガイドの勉強をして認定を取得し、三宅島でガイドとして働き始めました。
能登島のイルカのことを知ったのは、自然ガイドの講習でのこと。講習には様々な先生が来られていて、その中で能登のイルカを研究している先生が「能登島ではドルフィンスイムはあるが地元のガイドが定着しておらず、来た人が好き勝手にジェットスキーで追いかけ回したり、浮き輪で入って泳いで行ったりそこらに路駐したりしてしまってる」と指摘されていました。能登島では、三宅島や御蔵島のように条例やルールが定まっているわけではなく、海にいる生き物や海の危険などについて説明するガイドがいない状況でドルフィンスイムが行われていることを知りました。
遠くに行かなくても、本州でもミナミハンドウイルカと泳げる場所があることに感激したと同時に、そのような現状を何とかしたいと思い、能登へ移住。
それからは、イルカや海の生き物のこと、ルールや気をつけなければいけないことをもっとしっかり伝えながらドルフィンスイムをやりたいという思いで、地元の船長さんたちにもルールがない中でやることの危険や、他の地域でドルフィンスイムがどんなふうに行われているのかなどを10年かけて伝えてきました。そして2014年、ついにドルフィンスマイルをオープンさせることができたのです。
編集後記
お店ができるまでは、港にテントやタープを張って着替えてポリタンクのシャワーを使ってやっていたそうなのですが、テントやタープというのは強風が吹けば飛んで行ってしまうこともあるし、毎度組み立てや後片付けをするのも一苦労です。水が入った重いポリタンクも、一つや二つじゃないのにそれを持って移動したりはそう簡単ではありません。それでもずっとやり続けていたと話を聞いて、大変さが分かるのでびっくりしました。
文:sao
⭐︎FLIPPER 185号に掲載では、本編として、能登島のイルカたちの様子やドルフィンスマイルの取り組みを紹介しています。
FLIPPER181号の特集「私たちは海にやさしいことをしたい」の取材で明石市クリーンセンターに行ってきました。
本編は使用済み家庭用油のリサイクル事業について紹介しています。
今回のブログでは特別に見学させていただいたクリーンセンターについてお届けしたいと思います。
クリーンセンターは、ごみ処理場のこと。
ここでは毎日、市内を回るごみ収集車や持ち込まれたごみが処理されています。
大掃除や引っ越しで持ち込みをしたことをある人もいるでしょう。私もこれまで何度もお世話になりました。
「ごみを捨ててスッキリ~!」
ん?ちょっと待って。
ごみって、捨てた後どうなっているんでしょう?
運ばれてきたごみは深さ30mもある大きな大きなごみ箱に入れられます。
そして、巨大なクレーンで焼却炉へと入れられます。
まるでクレーンゲームみたいです!!自動のときもあれば手動もあるそう。これがなかなか難しいんだとか。
焼却炉は(メンテナンスなどもありますが)24時間365日ほぼフル稼働!
そうでないとすぐに満杯になってしまうほどのごみの量だそうです。
焼却時に発生する熱はボイラーで冷やされ蒸気を作ります。そして、蒸気がタービン発電機に送られることで電気を生み出します。
そうして作られる電気量は、なんと1日当たり約19500世帯分にもなるそうです!!
ごみ処理施設で熱を利用した施設などがあるのは知っていましたが、まさかごみの焼却から電気が生まれるなんて思ってもみませんでした。
もしかしたら、うちの電気もクリーンセンター産かも!?なんて。
ごみを燃やしたら消えてなくなるの?
いえいえ、そんなことはありません。燃やしたら灰になります。
煙突から灰が出ることはなく、燃え尽きた灰は集められて・・・・
埋め立てられるのです!
阪神淡路大震災の瓦礫で明石市の埋め立て場は予定をはるかに超えたスピードで埋まってしまいました。
そして、現在の埋め立て場が使えるのはあと20年ほどと言われています。
数十年なんてあっという間。
そのあとはどうなるんだろう・・・・
「ごみは消えてなくならない。だから、ごみを減らすことが今もっとも大切なんです。」
と職員さんは語ります。
今回、クリーンセンターを見学し、暮らしている街の取り組みを知るだけでなく、資源の重要性や可能性を知りました。
ごみの処理の仕方は自治体によって異なります。
みなさんもぜひお住いの自治体のごみ処理の仕組みを確かめてみてください。
地球の未来のために、普段の生活でできることのヒントがたくさん見つけられると思います。
(取材・文:いしづかたかこ)
イルカ・クジラと自然に学び、感じるフリーペーパー
“FLIPPER”
明石市が行っている使用済み家庭用食用油のリサイクル事業について掲載しているFLIPPER181号もぜひご覧ください!
イベントや教室参加者への配布はもちろんのこと、 アイサーチの会員には毎号ご自宅に郵送でお届けしています。また、環境教育施設や博物館、ショップなどでも配布しています。(配布場所一覧)
【Special Thanks!】
明石市市民生活局環境室資源循環課
https://www.city.akashi.lg.jp/kankyou/shigen_junkan_ka/
地球の長い歴史の中で進化を遂げてきた命のつながり。
小さな生き物から大きなクジラまでの命のつながり。
ヒトもまたそのつながりの中に生きている。
多くの人たちのイルカ・クジラと海を想う気持ちが大きな渦となり、アイサーチ・ジャパンは設立30周年を迎えることができました。
これからもいつまでもイルカ・クジラと出会える地球であり続けられるよう、この地球という星にめぐる命とともに未来に向かって進んでいきたいと思います。
特集
命のつながり インタビュー
アイサーチ・ジャパン設立30 周年のキービジュアル『イノチノツナガリ』を描いていただいた水棲生物作家の繁田 穂波さんにキービジュアルに込められた想いなどの制作秘話をアイサーチ・ジャパン代表 相良 菜央との対談を通して語っていただきました。
ICERC 30th HISTORY
アイサーチは未来を担う子どもたちはもちろん、大人も専門家も垣根を超え、みんなで学び、考え、共感する仲間となり、共に活動しています。これまでの歩みを振り返ると共に活動に携わった人たちの想いをたずねました。
キービジュアル制作者