「イルカとクジラの骨格から学ぶ鯨類学」を受講してきました
こんにちは、骨好きと思われている事務局員Tです。
ハマったのはつい最近。
一重にかっこいい!というのもあるけれど、その不思議さ、美しさに魅かれています。
9月7日に愛媛県総合科学博物館の「イルカとクジラの骨格から学ぶ鯨類学」という大人向け科学講座を受講してきました。
この講座では本物の骨格標本に触れ、観察することができ、胸びれの骨を正しく並べ直すパズルに挑戦することもできます。
その質感、大きさ、重さも感じながら骨のことを学べるなんて。こんな機会は滅多にありません。
骨を見れば、その生き物がどのような進化をし、どのような動きをしているのかがわかります。
今回は、たくさんの発見があった中から、その一部を紹介します。
腕を巧みに使う生き物ほど肩甲骨がごつい
背中で一番大きな骨“肩甲骨”。
腕と体幹(脊椎)をつなぐ役割を果たしています。
腕をよく使う動物ほど三角形の底辺(この場合広い辺)が広く、複雑な動きをするものほど筋力を支えるための骨が突き出ています。
鯨類のなかで、腕(胸びれ)が特徴的なのは、ザトウクジラですが、なんとザトウクジラの肩甲骨だけはまっ平らなんです。
だからすぐ見分けがつくんだそう。
すごく胸びれ使ってそうなのに不思議です。
ヒトとイルカの骨盤を比べてみた
後ろ脚を支える骨盤。
陸から海へと戻って行った鯨類にもこれが残っています。
鯨類の骨盤は細い細い棒のようなもので、人体と比べるととても同じ部位とは思えないほどです。
イルカの噴気孔は左右非対称
イルカの噴気孔は2つあるのですが、左右の大きさ(骨の厚み)が違います。
左右差があることでエコロケーションを使った物体把握を明確にしているのではないかと考えられているそう。
鼻は頭の上にありますが、これ一般的には「だんだん後退した」と表現されますが、「鼻の下が伸びた」という話でもあります。
そう考えるとちょっと面白いです。
化石と比べたり、現生する他の生き物と比べたりするとさらに理解が深まります。
みなさんもぜひ骨格標本を見る際には、細かな部分にも注目して見てみてくださいね。