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活動レポート

イルカのアイコン レクチャー「大阪湾のイルカ・クジラたち」を開催しました


12月4日(日)、ICERCレクチャーを行いました。講師に鍋島靖信さん(大阪市立自然史博物館 外来研究員)、近藤茂則さん(大阪ECO動物海洋専門学校 副教務部長)をお招きし、「大阪湾のイルカ・クジラたち」についてお話いただきました。

鍋島さんからは、これまで来遊や漂着したイルカ・クジラの種類とエピソードについて貴重な資料と共に紹介いただきました。
「イルカ・クジラが大阪湾で姿を現すことは自然の中でごく当たり前で、むやみに人間が接触する必要はありません。私たちが思っているよりたくましい生命を持っています」という言葉が、アイサーチの大切にしている言葉”All as One(イルカ・クジラもヒトも同じ地球に生きている)”ともつながり、あらためて自然との向き合い方を考えさせられました。
また、最後には、「死んでしまったイルカ・クジラは標本になることで生態を知るきっかけになる重要な役割を果たしています。生態やエピソードを伝えて関心を持ってもらうことで、はじめて自然を守りたいという気持ちが芽生えるのではないかと思います」と博物館などでの教育の役割ついてお話しいただきました。

近藤さんからは、大阪湾に生息するスナメリについて詳しくお話いただきました。
「スナメリは最も人間の生活に近い場所で暮らす鯨類で彼らを知ることが環境を知ることへつながります」と前提し、大阪湾だけでなく瀬戸内海での生息状況や生息数の推移などを紹介し、これまでの調査の内容や結果、そして地形や漁師さんからのヒアリングなど広い視野で、今の大阪湾がどのような状態なのかをひも解いていきました。
結果として、大阪湾はスナメリにとって生息しやすいとはいいがたいそう。そして、「調査・研究を継続的に行い生息状況を明らかにすることがイルカ・クジラにとってすみよい環境の海にすることへつながる」とまとめられました。

質疑応答も時間いっぱい多くの意見や質問について丁寧に解説いただき、お二人のお話の後は、20名の参加者がテーブルごとに印象に残った話や講演を聞いた感想などをディスカッションして、学びを深めました。

ご講演いただいた鍋島さんと近藤さん、そして参加いただいたみなさまに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。


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