アイサーチレクチャー「ザトウクジラが帰ってきた島」を開催しました
2015年12月5日(土)東京・青山にてアイサーチレクチャー「ザトウクジラが帰ってきた島」を開催しました。
講演いただいたのは、沖縄県座間味島からやってきてくださった大坪弘和さん。
海況が悪く、木曜日に座間味島を船で出て、この日を迎えてくださりました。
大坪さんは1995年から座間味村ホエールウォッチング協会のガイドとなり、2009年より事務局長として長期間、座間味のホエールウォッチングに携わっている方です。
座間味村は座間味島、阿嘉島、慶留間島の3つの有人島を含む離島村です。
明治以前より名護周辺の地域で行われていたピトゥ漁に本土の大手企業が参入した影響で座間味の海ではザトウクジラが見られなくなっていました。
その後、1985年に再びザトウクジラが目撃されるようになり、1991年、座間味村ホエールウォッチング協会を設立。
協会の目的は、”毎年クジラが戻って来てくれるように、クジラにやさしいウォッチングをしよう”ということだそうです。
島のウォッチング事業者が話し合い、親子のクジラに対するルールなども改定したり、ガイド講習や認定ガイド制度を設けたりとよりよりウォッチングに向けて取り組んでいるとのお話もありました。
また、3月10日はザトウの日として、独自に制定し、その前後の週末、様々な楽しい催しをおこなっているそうです。
途中、座間味のウォッチングの動画を見せていただきましたが、画面を見ているだけで大興奮!
貴重な空撮のザトウクジラや、船にたっくわる様子(くっついてくる)
そして、座間味のウォッチングの船長さんは本当にクジラが大好きな方が多く、幾度となく会っているはずのザトウクジラに誰よりも興奮して観ている様子がこちらまで楽しくなってきました。
長年続けている尾びれによる個体識別調査によって、他地域とのマッチングも行われているそうです。
釧路や御蔵島で観察されたザトウクジラが座間味にきていることがわかったりして…。
ザトウクジラの旅路の様子を垣間見ることができるのは、とても興味深いですね!
1987年、1頭だった識別頭数が、2015年では272頭を記録しており、座間味周辺では、海況が悪い時でも、島影などでウォッチングできることも増えているとか。
そして、展望台から、ホエールウォッチング協会スタッフがザトウクジラを探しているので、出航から観察できるまでの時間が短いのが大きな魅力でもあります。
レクチャーでは、座間味といえば「じゃんけん大会」が恒例だということで、素敵な座間味村ホエールウォッチング協会グッズを争奪した じゃんけん大会も行われました!
座間味村の紅型のイラストを描いているPOKKEさんもプレゼンターとして登場し、じゃんけん大会は大盛り上がりで終了しました。
世界が恋する島はザトウクジラだけでなく、美しいビーチもありますし、ダイビングやキャンプも楽しめる島。
国立公園にも指定され、海外からのゲストも増えたそうです。
ぜひ、この冬、座間味を訪れてみてはいかがでしょうか?
大坪さんが12/12にBayFMの番組「フリントストーン」に出演されました。
その時の様子がホームページでご覧になれますので、ぜひチェックしてみてください♪