【世界のイルカクジラニュース】閉経後のシャチが群れを先導
おばあちゃんの知恵袋という言葉があるように年長者は生きるための知恵が豊富なんですね。
かくゆう私もおばあちゃんっ子でした。
なんだかシャチって人との共通点が多くて親近感が湧いてきますね。
閉経後のシャチが群れを先導
2015年3月4日付
BBC earthより
シャチのメスは12-40歳の間に出産するが、その後90歳代まで生きる。
繁殖能力を失ったメスがいるおかげで、子や孫の平均寿命が大幅に延びていることがこれまでの研究で分かっていたが、その理由は不明だった。
繁殖能力を失った後に何十年も生きるのは、他の種ではコビレゴンドウと人間だけである。
因みに、メスが90歳代まで生きるのに対し、オスは50歳を超えて生きることはまれである。
研究チームは、エサのサケの数が少なく、クジラたちの死亡率も増加した厳しい時期に、リーダーシップを発揮していたのは、ほとんどの場合が繁殖能力を失ったメスだったという分析結果を得た。
閉経を迎えたメスが、積み重ねてきた経験や知恵を伝達することで一族の生存率を押し上げているという。
繁殖能力を失った後も長く生きる理由の説明となるのでは、と研究チームの博士は述べている。
更に、年長の母親がメスの子どもよりもオスの子どもを指導する傾向にあることも、研究チームは突き止めた。
オスの子どもの方が、一族の遺伝子を残す上でより大きな可能性を有しているからである。
人間の女性が出産できる時期を終えた後も長く生きるのはなぜかという謎の解明に、今回の発見はヒントを与えてくれるかもしれない。
初期の人類は、閉経を迎えた女性が長年の経験から食料の調達場所や時期、貯蔵場所などの情報を一族に伝える役目をしていたのではないか、と研究者たちは考えている。
シャチの研究から、閉経が人間の体でどう進化したのかを解明する手がかりが得られるかもしれないと期待している。
小さな家族の群れは一緒に暮らし続けるが、通常は他の家族の群れに合流することが多いというシャチは、群れの規模が頻繁に変わるという性質を持っており、“離れる・一緒になる”を繰り返す不安定な社会の中で生きているともいう。
“シャチの子どもたちは、一生を母親と共に暮らす”‐30歳を超えたオスと共にいた母親が亡くなった場合、翌年にそのオスが亡くなる可能性が高いということが過去の研究で示されている。
元記事:http://www.bbc.com/earth/story/20150304-post-menopausal-whales-take-lead
※ここでは著作権の関係上、概要のみお伝えしております。 詳しい内容が気になる方は、記事元(英文)のURLをクリックしてください。