国際イルカ・クジラ教育リサーチセンター国際イルカ・クジラ教育リサーチセンター | アイサーチジャパン

入会のご案内

イルカのアイコン 【世界のイルカクジラニュース】イルカ、クジラでサーフィン?新発見、というわけでもないようだ


このニューズに限らず、イルカやアシカなどがクジラに乗る姿はたびたび目撃されているようです。

この記事では記者の主観も多いと思いますが…

偶然の一致なのか、

このような行動をなぜするのか、

クジラがイルカを(イルカがクジラを)認識して行動しているのか、

他者の死を認知しているのか、

など、たくさんの疑問が浮かんできます。

いつかこの謎が解き明かされるといいですね。

 

イルカ、クジラでサーフィン?新発見、というわけでもないようだ

2015年7月18日付

ネイチャー・ワールド・ニュース(Nature World News)より

 

近頃、ザトウクジラの鼻先に乗って遊ぶイルカの写真がソーシャル・メディアの間で広まっている。

種を越えた友情のすばらしい一幕かと思えるが、少数の特に発達したイルカに見られる変わった行動ではないようだ。

研究者によれば、ずいぶん前から確認されている行動だという。

 

話題の写真は、2011年にあるフェイスブックに初めて掲載された。

明らかに種を越えた行動で、相手からよほどの協力も得なければ成り立たない。

元々の写真に添えられた説明には、この写真がハワイで撮影されたもので、撮影者曰く、イルカとザトウクジラは一緒にのんびりと戯れていたとある。

また、イルカがどのくらいクジラの鼻先に乗っていられるかという遊びのようだったとも撮影者は説明している。

 

同年、別のバンドウイルカで似たような行動が目撃された。

まるでサーフィンのようにクジラの鼻先に横向きに乗っている。

研究を行っていた科学者たちも、イルカの明らかなリラックス状態やクジラから滑り落ちてはまた繰り返す行動から、遊びであることは間違いないと結論づけた。

クジラにも攻撃的な姿勢は見られなかったという。

シカゴの水族館関係者によると、イルカがボートの前で見せる“サーフィン”あるいは波乗りは、大きなクジラの前後で波乗りをしていたことが起源だったのではないかと言われていると説明。

しかし、話題の写真ではクジラが違った形でイルカに波乗りをさせていると彼は話した。

 

 2010年、海洋哺乳類に関する科学誌に論文が発表された。前述の起源説の他に、子育ての習慣によるものという説がある。

ザトウクジラの親は似たような形で子どもを押し上げて誘導するからである。ただ、この行為は必ずしも楽しくて遊び感覚ではないという。

また別の科学誌では、タイセイヨウマダライルカが仲間の死骸や瀕死の仲間を背に乗せていることについての近年の研究が掲載された。

これは“儀式的な哀悼”としか表現しようがない。

時には死骸が腐敗する時点まで仲間の死骸を運んでいる群れも一部観察されている。

イルカが仲間の死を理解している十分な証拠だとされた。

病気や疲労を死と取り違えていることはなく、むろん、この“サーフィン”も遊んでいる状態ではない。

クジラとイルカの行動の共通点には注目すべきで、謎の解明の検討材料になることだろう。

フレンドリーに遊んでくれるクジラがいるとするなら、哀悼の儀式に手助けしてくれるクジラもいるだろうか。研究はまだまだ、これからのようだ。

 

 

元記事:http://www.natureworldnews.com/articles/15712/20150718/dolphins-riding-whales-exactly-new.htm

ここでは著作権の関係上、概要のみお伝えしております。 詳しい内容は、記事元(英文)のURLをクリックしてください。


Top